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2023.07.31

【3分でわかる】がんと骨転移~まとめ編~ 


動画ナレーション全文

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00:00​ がんの骨転移とは?

 本日はがんと骨転移について、ポイントをまとめてお話しします。

 がんの骨転移とは、がん細胞が主に血流を介して骨にたどりつき、骨を壊しながら増えることです。骨転移が多いがんの種類は乳がんがトップで、骨転移が多い骨は、体の中心に近い脊椎と骨盤です。

00:28 骨転移の症状は?命に関わる?

 骨転移の症状には、骨転移がある部分の痛みや骨折、脊椎転移においては神経の圧迫による麻痺や神経痛、高Ca血症による脱水症状や意識障害などがあります。これらの症状は日常生活動作や生活の質に影響を与え、ときにはがんの治療を中止せざるを得ないこともあります。

 一方で、骨転移のみで直ちに命に関わるわけではなく、がんの種類、他の転移の有無、全身状態などを複合的に考慮する必要があります。

01:02 骨転移かもしれない腰痛・背部痛は?

 腰や背中の痛みの中で、骨転移を疑うべき症状がいくつかあります。

 体重減少を伴う場合、飲み薬や注射が効かない痛み、6週間以上続く痛み、就寝時・安静時の痛み、体重が掛かったり咳をしたりすると悪化する痛み、進行する脚の脱力(麻痺)や知覚の異常を伴う場合です。がんをお持ちで、これらに該当する場合は、詳しい画像検査が必要と考えられます。

01:30 画像検査の特徴は?

 画像検査にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。骨シンチグラフィーやPET/PET-CTは一度に全身の検査が可能で、骨転移を見つける際に有用です。一方で、骨転移ではない部分を異常として検出してしまう「偽陽性」に注意が必要です。

 MRIは検査部位を詳細に調べることができ、特に脊椎領域では骨や神経の状態がよく分かります。

 レントゲン・CTは短時間で簡便に検査ができ、骨折を見つけたり骨折のリスクを評価したりすることに長けています。一方で、骨の輪郭に変形がなければ、骨転移を検出できないこともあります。

 このように検査には一長一短あり、実際には組み合わせて診断をします。

02:17 骨転移の治療は?

 骨転移の治療には、放射線療法、薬物療法、手術、リハビリテーションがあります。放射線療法は痛みを効果的に和らげることができます。薬物療法では骨修飾薬というお薬で、骨転移による骨の破壊を抑える効果が期待出来ます。手術は部位や全身状態によりいろいろな選択肢があります。リハビリテーションは全身的な機能訓練から社会的な支援まで、幅広い効果があります。

 これらの治療を組み合わせて、多角的にアプローチするのが、骨転移の治療です。


02:51 まとめ

 まとめです。がんの骨転移は痛み、骨折、麻痺など、日常生活動作や生活の質に影響する症状を引き起こします。検査を組み合わせて骨転移を診断し、放射線療法、薬物療法、手術、リハビリテーションの多角的アプローチで日常生活動作や生活の質を守るために治療をします。

 ご視聴ありがとうございました。

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