乳がんの治療中
2023.08.01

【運動】乳がん・運動のメリット3つ  


動画ナレーション全文

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00:00​ はじめに

 乳がん経験者向けの運動はどのような効果があるのでしょうか?日本ではあまり知られていませんが、運動には乳がん再発予防や治療の副作用緩和などの効果があります。

 本日は運動のメリットの中でも代表的な

  • ①乳がん再発リスクの減少、そして、乳がんやその他の病気で亡くなることを指す全死亡リスクの減少
  • ②疲れやすさやなどの副作用の改善
  • ③体力アップ

を解説していきます。

00:47 乳がん再発・全死亡リスクの減少

 乳がん再発リスクに関して、運動量が多い人は運動量が少ない人よりも、再発リスクが低いことが報告されています。運動をすると再発リスクが0になる訳では無いのですが、私達が日常生活でできる再発予防のための方法としてはとても大きな効果を持ちます。

 また、運動は乳がん再発リスクを減らすだけでなく、生活習慣病などの疾患で亡くなるリスクも減らします。元気に長生きするためにも運動は重要です。

01:30 治療に伴う副作用の改善

 次に運動と副作用についてです。

 乳がん治療の副作用として、関節痛、疲れやすさ、気持ちの浮き沈みが大きくなる等がありますが、運動はこれらの副作用を改善する効果があります。

 乳がん経験者を運動している人と、普段運動していない人に分けて、3ヶ月後の疲れやすさを調査したところ、運動している人は疲れやすさが大幅に改善し、運動していない人の疲れやすさは高いままでした。関節痛やメンタルヘルスでも同じように改善することが、世界中の研究で報告されています。

02:15 体力アップ

 次に、乳がん経験者の体力レベルについてですが、同性代女性の体力と比較すると、上半身の筋力、バランス能力、共に乳がん経験者の方が低いことがわかっています。おおよその目安として、50代乳がん経験者の持久力は、乳がんと診断されていない60代女性と同じくらいです。

 先程、乳がん経験者の体力は低い傾向があることを説明しましたが、体力は回復するのでしょうか?ご安心ください。乳がん経験者の場合でも、運動すると着実に体力が上がり、健康維持に推奨されている値まで回復します。運動を継続すると徐々に持久力が上がりますが、運動していない場合は持久力にさほど変化がないことが報告されています。WHOのガイドラインでは、1週間あたり150分以上の運動が推奨されており、毎日20分程度、体を動かすことがおすすめです。基本はウォーキングやランニングなどの有酸素運動で、運動に慣れてきたら+αで筋トレやヨガなどもおすすめです。

03:42 運動時の注意点

 次に運動時の注意点です。体調がすぐれない時や医師から運動を止められている場合は運動を控え、体調最優先で安静になさってください。乳房再建手術から約1か月は運動を控えましょう。上半身を激しく動かすと、人工物が胸の上方向に移動するリスクがあります。また、痛みの出る種目は無理のないようにすることが大切です。

04:16 今回のポイント

 今回のポイントです。

 運動は乳がん再発リスクや全死亡リスクを減少させる効果があり、元気に長生きするためにおすすめです。また、治療の副作用である関節痛や疲れやすさ、メンタルヘルスに対しても、ポジティブな効果があります。乳がん経験者は治療の過程で体力が下がりやすくなりますが、運動すると着実に体力が上がりますので、無理なく運動を始めていきましょう。以上、BC tubeでした。

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